イメージを読む
「絵を見るという行為は、いつでも、作者の見た目で、世界を見るという行為です。また、見る人間もそこに参加します。そうして、今度は自分の目でそのイメージから自分の意味をひき出すのです。そこにはいつでもさまざまな体験や感情や経験をもった人間のコミュニケーションが成立します。そして人間はいつでも、ことばによってのみコミュニケーションをするのではなく、ことばにならないものを、イメージによって伝えてもいるのです」。美術史の捉え方。芸術を論じる三つの方法。色や形や構図などを見る様式論、ある時代にある様式がなぜ主流になったのかを問う図像解釈学、表現された個々の図像の主題の意味を解明する図像学。