時間
「基本的に、人間がコンピュータに期待しているのは──書くこと、情報の入手、コミュニケーション、さまざまな娯楽コンテンツにまで──即座の反応である。特定の情報が欲しければ、瞬時にアクセスできることを私たちは期待する。ある音楽が聞きたいと思えば、わざわざ立ち上がってレコードやテープ、CDを探す必要はもはやない。パソコンや携帯電話のキーを押せば、ほんの数秒で目当てのものを探し出せる。書いた文書を修正したいと思えば、簡単かつ迅速に直すことができる。これと同じ簡便さとスピードを、昔の文書作成や印刷の技術で実現することは不可能だ」。私たちの身体は時間にとらわれている。私たちの持つ時間には有限性がある。自分自身の終末を認識しつつ、そこをどう乗り越えていくのだろうか。