毎日の図書館学

初めて図書館学に触れる学部1年生を想定して図書館に関係ありそうな本を毎日1冊ずつ300字程度で紹介します。

遊びと学びのメディア史

「明治開化期において、木版刷りの印刷物である錦絵は、印刷技術が発達していない日本社会における重要な情報メディアであった。このような状況のなかで、教育政策においても教育的意図を伝えるメディアとして錦絵の有効性が注目され、文部省は教育錦絵と呼ばれる啓蒙的な実用版画を発行していた。また、明治中期に通俗教育の環として開催された教育幻燈会は、江戸時代から庶民に親しまれていた写し絵の娯楽的要素を活かしながら、啓蒙的内容を教示するメディアとして普及した」。教育と娯楽の関係は近代社会教育の成立や発展を促している。そういったやり取りの間にはメディアが関わってくる。遊びのなかに学びがあり、学びは遊びの要素を取り込みながら発展していく。

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