毎日の図書館学

初めて図書館学に触れる学部1年生を想定して図書館に関係ありそうな本を毎日1冊ずつ300字程度で紹介します。

マルジナリアでつかまえて

本の余白に何かを書き記す。マルジナリアとは本の余白への書き込みのこと。本の持ち主がその本をどう読んだのかの痕跡。マルジナリアを通して本を読むことを考える。著名人が残した蔵書の書き込み。古本屋で見つかる誰だかよくわからない前の所蔵者の書き込み。自著への書き込み。大量に貼り付けられた付箋(本のキノコ)。引かれた傍線。引かれすぎてよくわからなくなる傍線傍点蛍光ペン。漢文の訓読。楽譜への書き込み。プログラミングのコメント。索引をつくること。本は読み手が自由に読めるもの。それでも物としての本の制約からは自由になれない。「本を読むたび、私たちは記憶を攪乱され、組み替えられているのである」

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