書物の秩序
人が目録をつくったり作品を分類することで書物に秩序が生まれる。中世末から18世紀にかけて手写本から活字本へと書物の形が変わっていく。その時代の西洋人は書物をどのように統御しようとしたのだろうか。一方で書物と人間(読み手)の関係を書物の側から見てみる。書物は読者に対して意味を強要しようとする。書物側から秩序を設定しようとする。けれども読者は行間を読んだり意味の押し付けを回避しようとする。そして書物は物質(モノ)としての形態を持っている。同じ内容でも違う形態の書物も存在している。物質的な形態が異なると人が書物を読む技術も変わってしまう。テクストの意味も変わるだろうか。