今私たちは当たり前のように本を読んでいる。本を手にとってすらすらと文字を目で追っていく。気軽に本を読めるのが当たり前だと思っている。そういう体験をしている。でも今の私たちがちょっと昔の本を読もうとするととても読みづらく感じる。本のつくられ方や読まれ方は今とは違っているようだ。それでは自分の親世代はどういう風にどんな本を読んでいたのだろうか。祖父祖母の世代はどうだったんだろう。曾祖父曾祖母の時代は。さらにそれ以前は何をどのように読んでいたのだろうか。私という一人の読者がつくられるまでの道のり。近代化の流れのなかで読者像はどのように変わってきたのだろう。
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