毎日の図書館学

初めて図書館学に触れる学部1年生を想定して図書館に関係ありそうな本を毎日1冊ずつ300字程度で紹介します。

読書と人生

「書物の珍しかった時代の人間が書物によって得られた幸福の分量なりが現代の吾々のそれよりも多大であったことは確であろう。蘭学の先駆者達がたった一語の意味を判読し発見するまでに費した辛苦とそれを発見したときの愉悦とは今から見れば滑稽にも見えるであろうが、また一面には実に羨ましい三昧の境地でもあった」「個々の研究者の直接の体験を記述した論文や著作には、たとえその題材がなんであっても、その中に何かしら生きて動いているものがあって、そこから受ける暗示は読む人の自発的な活動を誘発するある不思議な魔力をもっている」。私たちは人生のなかでさまざまな読書をする。本に出会って手にとって考え続ける。

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