毎日の図書館学

初めて図書館学に触れる学部1年生を想定して図書館に関係ありそうな本を毎日1冊ずつ300字程度で紹介します。

チーズとうじ虫

宗教改革のおかげで、たんなる粉挽屋が発言することを考える、すなわちローマ教会や世界についてのかれ自身の意見を述べようと考えることができたのである。印刷術の普及のおかげで、かれのもとでふつふつと沸き立っていたこの世界についてのぼんやりとよく整理されていないヴィジョンを表現しようとして利用することになる言葉をもったのである」「口頭伝承文化にたいする書字文化の勝利はなによりも経験主義にたいする抽象の勝利である」。口頭伝承文化の時代に生きていた民衆の生活を推し測るには、支配階級の手による記録文書から探るしかない。印刷技術が登場すると、民衆も本を読んで思考することができるようになる。

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