毎日の図書館学

初めて図書館学に触れる学部1年生を想定して図書館に関係ありそうな本を毎日1冊ずつ300字程度で紹介します。

明治東京風俗語事典

「かしぼんや〔貸本屋〕:今日の貸本屋とちがい、明治中頃までの貸本屋は、自分でしょって得意先を廻った。これが廃れたのは、ボール表紙の洋装が出来、背負って歩くに不便となったからで、封切(新刊本)は特別料金で汚さぬよう読ませ、お宅へ一番最初に持ってきましたなどと数件から高い貸本料を得ていたという」「たねとり〔種取〕:探訪新聞の社会面の記事をさがして歩く下級記者」「こほん〔小本〕:人情本(昔の恋愛小説)のこと」「しおたれる〔萎たれる〕:しょんぼりする。今日でも出版界では、保管不完全や売残りのため見るかげもなくなることを「しょたれる」といい、そうなった本を「ショタレ本」といいならわしている」。明治の頃につかわれていた言葉を知る。言葉は時代の影響を強く受ける。

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