毎日の図書館学

初めて図書館学に触れる学部1年生を想定して図書館に関係ありそうな本を毎日1冊ずつ300字程度で紹介します。

暇と退屈の倫理学

「私たちの生活がすべて気晴らしであるわけではないだろう。しかし、私たちの生活は気晴らしに満ちている」「暇つぶしと退屈の絡み合った何か──生きることとはほとんど、それに際すること、それに臨み続けることではないだろうか」。暇な状態でいるのは嫌なものだ。退屈な時間はつまらない。私たちは暇な状態には耐えられるようにはできていない。しかし暇とはいったいなんなのだ。私が退屈と感じているのはいったいなぜなのだ。楽しい時間を過ごすなかで気晴らしをしているはずなのに退屈にも感じてしまっている。それはどうしてなんだろうか。「人は何かが分かったとき、自分にとって分かるとはどういうことかを理解する」。

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