毎日の図書館学

初めて図書館学に触れる学部1年生を想定して図書館に関係ありそうな本を毎日1冊ずつ300字程度で紹介します。

印刷に恋して

「日本語組版というものは、ものすごく面倒な手続きが必要だ。平仮名、カタカナに加えて漢字という厄介なものがある。同じ字でも、正字、新字、簡体字異体字とバリエーションがある。さらに欧文も入ることがある。縦組みの和文の中に欧文が横組みで入ってくると、そこで欧文のファンクションに切り替えて、また和文に戻す。ルビあり、割り注あり、( )の中のポイントを落としたり、そのときの都合で字間を詰めたり、開いたり」「出版というものは情報さえ伝わればいいというものではない。装幀・造本などまで含めて、それぞれの出版社のもつテイストも大切な文化の一部なのだ」。単に文字を並べればそれで本ができるわけではない。印刷を仕事にしている人たちは、本づくりにおいて何にこだわっているのかを知っておきたい。

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