美術という訳語がつくられ、その言葉が広まっていく。その過程から、美術という分類には何が含まれるのかを考えてみる。私たちが今現在当たり前のように考えている美術の分類というものも、近代化の歴史のなかでさまざまな駆け引きがあり、制度的な影響も強く受けている。美術と芸術とはどう違うのだろうか。美術館と博物館はどのように異なっているだろうか。美術学校や美術協会がつくられる。あるいは公的機関が推奨することの影響はどのようなものだっただろうか。誰がどんな作品をつくり上げ、誰が何をどのように見せてきたのだろうか。「博物局博物園博物館書籍館建設之案」の話に絡んで書籍館と浅草文庫の話も出てきます。
calil.jp