強くて大きくて頑丈なようにつくられたものは目立つし頼りにもなる。つい大きなものを目指したくなってしまう。それとは反対の方向に向かってみる。小さい単位でものごとを考えてみる。いかにして新しい手法を見出していくかを問いかけてみる。たとえばレンガを用いないで「積む」方法を考える。素材同士が「もたれかかる」ような構造を考える。素材を「織る」ような建築構造を見出す。素材を「ふくらます」ことで空間をつくっていく。「小さな」というキーワードから建築を問い直す。本をどのように置いていくのかとか、人が安心して身をあずけて本を読める空間のことを「小さな」サイズで考えたい。
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