私たちが知識を表現する方法には声(口で話して耳で聞く)と文字(手で書いて目で読む)がある。それぞれに歴史も異なれば文化や機能も違う。声でやり取りすることと文字でやり取りすることは私たちの認識や思考法にどんな影響を与えているんだろう。あるいは手書きから活版印刷へと技術が発達し、さらにはコンピュータが登場してからの文字の文化にはどんな違いがあるんだろう。口承・記憶・記録へと方法が変わるなかで、私たちの意識の構造も変化していく。今の自分がものを考えるためのツールとしての文字の機能、誰かと対話をするときに用いている声の文化的な特徴について考えてみる。
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