毎日の図書館学

初めて図書館学に触れる学部1年生を想定して図書館に関係ありそうな本を毎日1冊ずつ300字程度で紹介します。

めぐりながれるものの人類学

「自分ではない誰かの生のために動くこと、世話すること、巻きこまれること。そこから生まれてくるつながると共同性。そうした事柄について、多くの人類学者たちが言葉を紡いできた。その共同性の真ん中にいるのは、たとえば子どもだったり、年老いた人だったり、病いや障害を抱えた人たちであるかもしれない。弱いもの。周辺におかれたもの。そう見なされるかもしれないひとりひとりがそこにいて、生きて行為することが、また別な巻きこまれとつながりを生みだしていく」。図書館はみんなのためにある。みんなのためにサービスを行う。「みんな」の姿はしっかりと見えているだろうか。弱さと共に生きる人の姿は見えるだろうか。

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