まちに新しい図書館ができる。新しい図書館のあり方を世の中に示す。それが日本の図書館政策に大きな影響を及ぼしていく。日野市立図書館の名前は司書課程のテキストで繰り返し出てくる。移動図書館ひまわり号からの出発や『中小都市における公共図書館の運営』を取りまとめていった経緯のほか、図書館設置条例や予算措置などから見えてくる行政側の動きに対する交渉力などが綴られる。日本の図書館史を考える上でのターニングポイントになるような話。図書館に対するイメージを変えていく。そして人々の認識が変わり始める。市民のなかで図書館が育っていく。図書館という仕組みを形づくる力を住人たちと一緒に育んでいく。
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