電子図書館の過去から現在と未来の姿を考える。1994年に出た本の新装版(2010年)のまえがきは「発展過程には二つのステージがある」から始まる。一つ目は、図書館にある資料のデジタル化とそのデータの提供(従来の図書館機能の電子化)の話である。二つ目は、人間の頭脳が持っている知識とその活用にできるだけ近い機能を持つようなシステムを構築する話である。図書の目次情報が検索するにあたって重要であること、テキスト同士がリンクによってつながっていくインターネットの特性、デジタルデータを読むための機器類の話など、現在の電子書籍の普及にもつながる視点を30年くらい時計の針を巻き戻して考えてみる。
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