毎日の図書館学

初めて図書館学に触れる学部1年生を想定して図書館に関係ありそうな本を毎日1冊ずつ300字程度で紹介します。

金魚と日本人

金魚を眺めて楽しむ文化が江戸時代に広まる。「江戸時代の文芸に金魚が登場する最も古い場面は、俳諧、芝居の台本、それから読本(小説)などである」「江戸時代も中期に近づくと、文芸、絵画、そのほかに、にわかに金魚についての資料が増えてくる」「金魚は赤い色の多い派手な衣装を着てくらす遊女にたとえられた」。瓦版や寺子屋の普及、洒落本や絵草紙の広まり。本屋が店を出すようになり、庶民にも書物が届くようになる。錦絵もつくられるようになる。ガラスの製法が伝えられ、狭い長屋にはびいどろの金魚玉が飾られるようになる。金魚が商売になり、金魚の産地が登場する。金魚が祭りや魔除けの玩具のモチーフにもなる。

calil.jp