毎日の図書館学

初めて図書館学に触れる学部1年生を想定して図書館に関係ありそうな本を毎日1冊ずつ300字程度で紹介します。

私の植物散歩

野田宇太郎が文学散歩という楽しみ方を確立する。街の中に点在する文学ゆかりの場所を訪ね歩く。作家の生家や暮らした家。最期まで住んだ家。作家が訪れた場所。また、文学作品に描かれた街を訪ね歩くという方法もある。前田愛は文学作品に書き残された風景を「幻影の街」と呼んでいた。あるいは図書館が所蔵する地域資料を頼りに、街の中に刻まれた文化情報について調べて記述するウィキペディアタウンの取り組みも広まっている。図書館はそれが建つ街の情報を収集する。街の中には植物も育つ。植物は万葉集古事記の中にも登場する。近代の歌人もそれを題材に歌っている。植物もその街の風景を構成する要素だ。花が咲く歓び。

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