知はいかにして「再発明」されたか
「大思想にしろちょっとした考えにしろ、およそ人間が考えたことは、なんらかの制度によって組織化されてはじめて影響力を持つ。しかも強力な思考のなかには、誰がどこでどのように知を追求し、その達成をどう評価するかといった、人々の知の探求方法を再構成する力を持つものもある」「知識人たちが知を追求するために構築した建造物は実に多種多様だが、使ったのは、ほかの職種の制度と同じ、弁舌と執筆、イメージと物体、限りある空間や経年の荒廃を防ぐための貯蔵といった素材だった」。知識が蓄積・活用されていく場所は、歴史のなかで図書館・修道院・大学・文字の共和国・専門分野・実験室と変遷していく。そしてインターネットに至るまで。