カメラ・オブスキュラの時代
映像には三つの意味がある。頭の中に思い浮かぶイメージ。光線の屈折や反射による物体の像リフレクション。テレビや映画の画像ピクチュア。旧石器時代から中世ルネサンス期まではイメージの時代、ルネサンス期以降19世紀までがリフレクションの時代、その後現代までがピクチュアの時代になる。ピンホールを通して外界の風景を捉える装置がカメラの前身となった写真鏡(カメラ・オブスキュラ)で、絵画の道具としても用いられた。遠近法の確立、西洋絵画の影響、日本の浮世絵などの流れと変化を追いながら、写真機や写真技術の発達から写真鏡の衰退を追っていく。