毎日の図書館学

初めて図書館学に触れる学部1年生を想定して図書館に関係ありそうな本を毎日1冊ずつ300字程度で紹介します。

記憶の箱舟

読書と記憶について考える。今日のインターネットは私たちの記憶の負担を軽減しているが、インターネットの出現以前にも記憶に関する革新的なできごとが三つあった。文字の創案、印刷術の発明、索引の発明である。東洋・西洋の読書法がどのように変わってきたのか。どのように声に出してきたのか。書記法はどのように発達してきたのか。読んだことをできるだけ記憶に留め、書いてあることを思い出しやすくする工夫はどういうものだったのだろう。私たちの記憶の方法が変われば読み方も変わる。「人は蓄積した記憶の一部を記録や書物という媒体にゆだねることで記憶の負担を軽減し、論理的な思考力と想像力を高めてきた」。

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