毎日の図書館学

初めて図書館学に触れる学部1年生を想定して図書館に関係ありそうな本を毎日1冊ずつ300字程度で紹介します。

読むことの風

「ことばが見つからない どれだけ、自分の内側を見つめても ことばが見つからない どれだけ、周囲の声に耳を傾けても ことばが見つからない さびしさに震える でも読むことの風は ことばの外から ほら、もうここに届いている」。編集者アサノタカオさんの随筆集。本のない世界に身を置いて本のことを考える。本とはいったいなんだろう。「海は、ひらかれた書物に似ている」。私たちが見ている世界に、本はあらゆる姿で現れている。私が見えていない世界にも本はある。その本に気がつかないまま。それでも、本を読むことの風は吹いている。

www.saudadebooks.com

随筆集『読むことの風』「あとがき」(アサノタカオ)