声の文化史
「朗読とは、テキストを表現することではあるが、同じテキストを誰かと全く同じようにイメージすることはできない。テキストを表現したように見えながらも、実は話し手自身を表現しているのである」「話し手は、テキストのイメージを構築するという方向と、構築したイメージを音声表現化した時、聞き手がイメージできるかどうかということを想像する二つのイメージ化を果たさなくてはならない。そのイメージ化を果たすのが、声なのである」。読む・発声・聞く・文字・朗読会・説教・演説・放送など、語りに関するキーワードから声について考えてみる。また、国語教育のなかで朗読はどのように位置づけられてきたのだろうか。