毎日の図書館学

初めて図書館学に触れる学部1年生を想定して図書館に関係ありそうな本を毎日1冊ずつ300字程度で紹介します。

アラン島

「数年前までは、この少年のような強い知的好奇心をいやすためには、年寄りのところへ話を聞きに行ったものだが、今ではダブリンから送られてくるアイルランド語の書物や新聞を読むのだ」。1900年前後にアラン島を5回訪れた詩人の紀行文学。そこに暮らす人々が何を着てどんな仕事をして何を語ったのか。辺境の暮らしの記録。「僕の手品は、この島でこれから何世代にもわたって語り継がれていくに違いない。ここのひとびとには話の種になるようなイメージが乏しいから、島を訪れたよそ者に何かしら注目に値するところがあれば、後々それを会話のなかで活用していくのだ」。島にたどり着いた不思議な話も語り継がれていく。

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