毎日の図書館学

初めて図書館学に触れる学部1年生を想定して図書館に関係ありそうな本を毎日1冊ずつ300字程度で紹介します。

十二世紀のルネサンス

「十二世紀の精神を研究する際に、いつも念頭においておかなければいけないのは、当時どんな本が入手でき、その本がどんな状況で作られ読まれたかということである。できれば、それぞれの著者について、その引用、旅行、読むことのできた本をもとに、知的背景を調べることが望ましい」「本を筆写するというのは、どんなによく見ても退屈な仕事だし、時にはずいぶんつらいこともあっただろう」「中世の書庫は、もちろん公共のものではない。当時はまだ読書大衆がいなかったのだ。またそれらは大学に生まれた貸出し文庫でもなかった。もっぱら所有者が利用するためのもの」。大学の誕生。ラテン語古典の再発見。ギリシャ語・アラビア語からの翻訳。歴史の叙述形式の変化。十二世紀のヨーロッパで学問が発達していく。

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