毎日の図書館学

初めて図書館学に触れる学部1年生を想定して図書館に関係ありそうな本を毎日1冊ずつ300字程度で紹介します。

自由からの逃走

「事実についての知識のない思考は、空虚で架空である。しかし「情報」だけでは、情報のないのと同じように、思考にとっては障害となる」「近代人はかれがよしと考えるままに、行為し、考えることをさまたげる外的な束縛から自由になった。かれは、もし自分が欲し、考え、感ずることを知ることができたならば、自分の意思にしたがって自由に行為したであろう。しかしかれはそれを知らないのである」。私たちは社会経済的条件、イデオロギー、社会的性格の力が相互に依存しあう世界に生きている。それはどんな力だろう。積極的な「……への自由」と消極的な「……からの自由」は意味が異なる。私たちが求めるのはどの自由だろう。

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