自分のなかに歴史をよむ
「私たちは現在に生きていながら、私たちの振る舞いや使っていることばその他のなかに、数えきれないほどの過去がしのびこんでいることに気付くのです」。記念日・事件・祭礼・年中行事などは過去を現在に引き戻そうとするものである。ありふれたことばも過去からの贈り物だ。私たちは自由に振る舞っているように見えても過去によって規定されている。「未来もまた現在を規定しています」。将来の計画や未来への意志が私たちの現在を規定していく。「解るということはそれによって自分が変わるということ」「そしてだれかを理解するということは、その人のなかに自分と共通な何か基本的なものを発見することからはじまる」。