毎日の図書館学

初めて図書館学に触れる学部1年生を想定して図書館に関係ありそうな本を毎日1冊ずつ300字程度で紹介します。

書き換えられた聖書

「人間である書紀が聖書のテキストを複製し、改竄したのと同様、元来のテキストそのものもまた人間である著者が書いたのだ。これは徹頭徹尾、「人の書」なのだ。それぞれ異なる人間の著者が、それぞれ異なる時代に、異なる場所で、異なる目的のために書いたのだ。これらの著者の多くは自分は神から霊感を受けて書いたと言うだろうが、彼らにはそれぞれ独自の観点があり、独自の信条、独自の視点、独自の必要性、独自の欲求、独自の理解、そして独自の神学があった」。写本から印刷へと本の複製技術が変わる。神学的・社会的理由によって聖書のテキストは改変される。なぜ書物は複製される過程で改竄されてしまうのだろうか。

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