毎日の図書館学

初めて図書館学に触れる学部1年生を想定して図書館に関係ありそうな本を毎日1冊ずつ300字程度で紹介します。

世界の「住所」の物語

「国家は国を形成して政策を進める前に、その社会を把握し、国民の身元を確認しなければならなかった。家屋番号がつけられるまで、閉ざされた家々と地図整備されていない通りは、そこに住む人々を隠していたのだ。対象が本なら、わたしたちはそこに書かれた文字を読む。対象が町なら、わたしたちは通りの名称と家屋番号を読む。しかし、家屋の住所が定められるまで、政府はその国民がどこの何者なのか読むことができなかった。家屋番号が政府に読む手段を与えたのだ」。通りに名前がつけられる。どこに誰が住んでいるのかを把握する。どういう目的でまちに住所という名前がつけられたのかを知る。「西洋人は線で対象を見る/日本人はブロック(目印)で対象を見る」。

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