毎日の図書館学

初めて図書館学に触れる学部1年生を想定して図書館に関係ありそうな本を毎日1冊ずつ300字程度で紹介します。

ノイズ

「音楽の商品価値、そして音楽の出版産業は本の市場の存在を前提とする出版=印刷業の確立をもってはじまる。とはいえ、本を保護する権利はそれ自身、そう簡単に確立されたわけではなかった。それは印刷術の発明に至るまで、コピーの生産、文書の写しを一手に支配していた写本屋の特権を抑えこみつつ確立されたのである」「音楽は、音楽家という名の商人がその生産をコントロールし、その使用を販売する力を獲得して、そして、かつては音楽の専有者であった宮廷の外に、音楽に対する消費者が一定程度増大してはじめて商品として姿をあらわすことになる」。音楽が私たちのもとに届くようになる。それはメディアの発達という技術的な側面もあるし、送り手側の産業として確立されていく過程もあり、受け手側に音楽を聴く環境が整ってきたということもある。

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